「花餞」

雲のない青空はやっぱり寒くて
頼りなく肩を震わせて涙してみたり

僕の視界から何処へ行ってしまったのだろう
まだ早いよね、さよならを言うには…

君はいつだって僕を一瞬で裏切るから
外はこんなに寒くて温もり求めてるのに
あんなに暖かかった君に逢うのが怖いみたい
見上げたあの空へと溶けてしまったんだね
ほら 君はこんなにも冷たく美しいから…

飛行機雲が描くいびつな直線に
宛ても亡くただ言の葉込めてみたり

まだこの季節は一人で歩くには寒すぎるから
花が咲いたら、言いにゆくよ…

君はいつだって僕を一瞬で裏切るから
愛はこんなに脆くて維持出来ないのに
僕は自分で崩してしまおうとしてるみたい
総て君に注いで忘れてしまいたいんだ
ねぇ わざと残して逝った君は残酷だね…

もう少し永く続いていくはずだった僕らの道に
いつの間にか君の姿はなくて そうやって足跡だけ…

君はいつだって僕を一瞬で裏切るから
外はこんなに寒くて温もり求めてるのに
あんなに暖かかった君に逢うのが怖いみたい
見上げたこの夜空で輝いているんだね
明日は君に手向ける花が咲くでしょうか…

 [投稿者様コメント]
 ルックを失って、言いたいことも総て言わせてもらえないほどの
 時間だったことを悔やんでいる感じです。
 長生きですからね…。
 ルックを失った後の坊ちゃんの言葉が、凄く切なく苦しいです。